オドリバエの一種

双翅目 オドリバエ科  約8mm

オドリバエの一種
後肢は長いが特に太くなっていない。

オドリバエの一種
この個体は腹端の様子から、オスのようです。

  オドリバエの一種

オドリバエの仲間は多くは捕食性で、他の昆虫を捕らえて体液を吸います。
交尾の際にオスからメスへ獲物をプレゼントする習性のものや、獲物の代りにオスが作った綿毛のようなダミーを渡して交尾するものまでいるということです。
2007年3月に刊行された「シンカのかたち 進化で読み解くふしぎな生き物」で判り易く取り上げられています。
↑私も少しだけ別の記事で協力しているので毎回宣伝(^^;

写真のものは、いつもの豊川市の山地で見つけたオドリバエの一種です。
まるでシギの嘴のように長くて反った口吻を持っているのが特徴的です。

近くで、別の種類と思われる、同様に長い口吻を持ったオドリバエが地面のコケの間に口吻を突っ込んでいるのを見ましたので、実際にシギの嘴のように餌を探すために使っている可能性もあります。

---------------------- 2013.04 追記 ---------------------------

シギの嘴型の口吻を持ったこのオドリバエ自体はあまり見かけたことがなかったのですが、2013年の4月に新城市の里山で発生しているのに出会いました。
柳の花穂に集まっている彼らの行動を見ると、この長い口吻を花の蜜を吸うのに使用していました。(よく見ると、口吻の先は「屋台のかき氷を食べるための先の開いたストロー」のような形に見えます。)

実は今回初めて雌雄の大きな違いに気付きました。彼らのメスって「凄く肢が毛深い」んです(^^;
最初は多くのオドリバエのように「肢が太い」だけかと思ったら、実は肢を太く見せていたのは黒い剛毛(?)でした。

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田んぼ脇の柳の花に集まっていた中のメス。

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後肢に黒い毛が並んで生えています。