アイノヒゲボソムシヒキ
双翅目 ムシヒキアブ科 約12mm
こちらは腹端の形からメスのようです
こちらは小型のオス
秋の終わりごろに見られる小型のムシヒキアブです。オスはさらに小型で、約10mmほどしかありません。
ヒゲボソムシヒキには毛むくじゃらな種が多いのですが、この種の場合は特に顕著です。また、翅が腹部よりも短く、さらに腹部の毛が外側まではみ出しています。これらは、体全体の輪郭を判別しにくくすことで、捕食者の目を逃れる効果があると考えられます。
それにしても、晩秋に現れる彼らにとっては、餌になる生き物も少ない上に朝晩の冷え込みによって動きが鈍くなってしまう辛い季節のはずでしょう。それでも、他の競争相手の少なくなる時期を選んだのは彼らなりの戦略が上手くいっているという証しでもあります。