ベッコウバチ(キバネオオベッコウ) 

膜翅目(ハチ目) ベッコウバチ科  体長25mm前後

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翅の色は個体差があり、こちらは先端のみ暗色。

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こちらのペアの
オスはひと回り小型で翅もほとんど真っ黒。

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コアシダカグモを捕らえたところ

いわゆる「ベッコウバチ」と呼ばれる仲間は狩りバチの一種で、主にクモを捕らえて麻酔で麻痺させ、巣穴に運んで卵を産みつけて幼虫の餌とします。

「ベッコウバチ(キバネオオベッコウ)」は初夏から夏にかけて見られる大型で美しい色合いのハチです。
ベッコウバチの仲間の代表種で、個体数も多いため目にする機会が多いものの一つです。
その名の通り、濃い鼈甲色の翅と肢、黒い体が鮮やかです。
(翅の色は先端のみ黒いものから全体が真っ黒いものまで、個体差があるようです。)

石垣などの隙間に産卵用の巣穴を作るためか、特に神社周辺でよく見られます。(自分ではあまり積極的に穴掘りはしないらしい)
また、「集団お見合い」のような行動を取っているのか、開けた地面や石畳・階段などに非常に多くのベッコウバチが集まっているのを目にすることがあります。
チャンスとばかりに写真を撮ろうとして近付くと、なかなか近くにまで寄れないことが多くてやきもきします(^^;
逆に、性格は非常におとなしくて、捕まえたりしない限り人を刺したりすることはありません。
東北遠征の際に旅館の窓の内側に入り込んでいた黒くて小型のベッコウバチの仲間を外に出そうとして手でくるんで捕まえたところで一刺しされたことはありますが、一瞬「チクン!(やや大きめ(^^)」としただけで、腫れたり痛みが継続することはありませんでした。
(アシナガバチとかだと、腫れ上がって数日は痛みます…(^^;;;;)

亡くなった父が神社の顔役をしていた時、社の石垣などに多数のベッコウバチが出入りしており、弓道場を使っている中学校の校長から「神社にハチが沢山いて、生徒が刺されたら大変だから退治してくれ。」という依頼があったため、仕方なく殺虫剤で退治した…という話しを聞きましたが、無害なハチに対して教育者としてどうなんだろう?と、ちょっと反知性的に感じたものです。

獲物は徘徊製のクモなどが多いようで、アシダカグモの仲間を捕らえているところを見かけます。

※最近では「ベッコウバチ科」から「クモバチ科」へと改称されているようですが、ishida式では旧来の表記のままとしています。