ウスバシロチョウ
鱗翅目 アゲハチョウ科
後翅に尾状突起は無く、一見するとやや大きめなシロチョウのようにも見えます。
鱗粉は少なく、ほとんど透明に見えます。
なかなかこのようにしっかり翅を広げてくれませんでした。
体はいかにもアゲハチョウっぽく、太くて毛深い。
特に翅端はスケスケ。腹部の後端に茶色く見えるのが「交尾栓」。
吸蜜中のメスにアタックするオス。(実はメスは既に交尾済みで、交尾栓がついていたため交尾は成立せず)
ちょうど目の前でオスがメスをキャッチ、交尾成立しました。このような新鮮個体は全体に鱗粉は多めに見える。
交尾開始20分後の時点ではまだ交尾栓は生成されておらず、かなり長い時間を要するようです。
一見するとモンシロチョウを二回りくらい大きくしたように見えますが、実際には「アゲハチョウ科」に属するチョウです。 アゲハチョウの仲間ですが後翅には尾状突起は無く、翅の形も全体に丸みを帯びています。 メスの場合は腹端の腹側になんだか茶色いスリッパのような不思議なものを付けているものが多く見られますがこれは「交尾栓」と呼ばれ、交尾した際にオスが分泌する物質で形成し、それ以降のオスが交尾するのを阻止する「貞躁帯」のような役目を果たすそうです。 そういえば、以前に読んだ故横山良哲先生の著書にも本種のことが載っていました…(^^; 早速生息していそうな場所へ出掛けたところ、現地に着いてすぐに交尾シーンに遭遇、周囲の開けた草地や果樹園など、食草が見られる周辺でもそれなりの数が見られました。 とはいえ、やはり自然の山林ではなく、前述のように人手によって住みやすい環境が管理されないと永続的な生息はなかなか難しそうな印象を持ちました。 |