最初見つけたときは、「桜の小枝が葉の上に乗っているな」と思いました。 翅の模様や質感もサクラの樹皮のようですし、ちゃんと折れ口が茶色にささくれているように見えます。 シャガの葉の上に乗っかっているのがどうも不自然で、近寄ってよく見ると実は枯れ枝そっくりに擬態した「ガ」だったのでした。
初めはどの種類のガなのか見当が付かず、種の同定が出来ませんでした。 葉巻のようなちょっと独特なプロポーションとはいえ、何となく「シャチホコガ」の仲間のような気がしたので、ネットで色々調べたところ、Web東奥のあおもり昆虫記のHPに掲載されているのを見付けました。(けっこうお世話になってます) 頭部から翅の先端までが25mmほどの大きさです。 幼虫はミズナラやコナラ、ウバメガシなどを食樹としているそうですから、里山などでは意外に普通な種なのかもしれません。
それにしても、数あるガの擬態のなかでも特にオリジナリティにあふれた造形を見せてくれますね。 |