種不明なハエトリグモ
節足動物門 クモ綱 ハエトリグモ科 体長約5mm
繊細な腹部の模様や真黒な顔面に触肢と前脚の白いワンポイントがカッコイイ(ishida基準)です。
頭胸部が前後に長い独特の体型。
2025年に見たメス成体。こちらは全体に明るい体色。
顔面や鋏角まで真っ黒。
こちらはメス成体と思われる個体。
何となく「ジャバラハエトリ」のメスっぽくも見える。
小型のハエトリは相対的に目が大きくて可愛いよね。
2006年に初めて出会ったハエトリグモですが、当時持っていた図鑑などでも同定できず、不明種としてインデックス画像のみにとどまっていたものです。 ishidaのほうでも、現地でもあまり目にしないこともあってなかなか新たに撮影が出来ていなかったものですが、2024年以降はある程度勘所が判ってきた(?)こともあってやっとある程度撮影できる様になってきました。 本種は主に樹上性と思われ、里山の公園の手すりなどで見ることが多いのですが、春先には成体が現れることから亜成体か成体で越冬しているようです。
その後、2011年にishida式のHPを見た当時筑波大生だった須黒辰巳さん(後の「ハエトリグモハンドブック」の著者)からメールをいただき、研究中の未記載種だとのことでした。
「イナヅマハエトリ」や「トカラハエトリ」と同属(Pseudicius属)とされていますが、その後の2017年の「ハエトリグモハンドブック」発行・2022年の改訂版発行でもまだ本種は新種記載はされていないようです。
サイズ的には体長が5mm前後と小型で、一見した姿やサイズ感が「ジャバラハエトリ」「コジャバラハエトリ」などとも似ています。
カメラのファインダーで拡大して見る姿はなかなか個性的でお気に入りですが、なにぶんにもサイズが小さくて撮影難易度は高いです(^^;