レンズの違いによる表現の違いを生かそう

レンズの違いによる表現の違いというと、「ズームすると遠くのものが大きく写せる」という感覚を持たれている方が多いと思います。
もちろん間違ってはいませんが、焦点距離の違いで、こんな風に写り方が違うということを頭に入れて撮ると、一味違った写真が撮れるかもしれませんよ。

@ 望遠レンズによる被写体の引き寄せ効果

これは最も一般的な用途でしょうね。
運動会で、遠くで演技する我が子を大きく写したいというのは親心です。
学芸会などでも、外付けの大光量フラッシュと組み合わせることで、場所取りの苦労から開放される効果も(^^)
屋外派の方は野鳥の撮影なども。デジタルカメラのおかげで、超望遠もかなり身近になりましたね。

オシドリ_田峯のオシドリの里にて


田峯のオシドリ越冬地「オシドリの里」にて。(600mm相当からトリミングしてます)


A 遠近感の調整


望遠レンズを使うことで遠近感をなくしたり、逆に広角レンズを使うことで遠近感を強調したりすることも出来ます。
車雑誌などでよく見る手法です。
背景をもうちょっと考えた方が良かったですねぇ…ボディに写りこみもあるし。

望遠

これは被写体から離れて望遠(200mm)で撮影したもの。

広角
これは被写体に近づいて広角(28mm)で撮影したもの。


B 広角レンズによるワイド感の強調、望遠レンズによる主題の切り取り

広角レンズを使うことで、手前から遠景までを入れて奥行き感のあるワイドな写真を撮ることが可能です。

OZE6-03.JPG - 28,550BYTES


手前のヒツジグサの生えた水面からの奥行き感をだしたつもり(^^;

また、写したいテーマによっては近景を省略して、主役を切り取ったりすることも可能ですね。
画角の変化による雰囲気の違いをどうぞ。

広角による撮影

広角(28mm相当)で富士山を背景に、岸壁に寄せる波とテトラポットをメインにしたもの。


中望遠100MM相当での撮影

中望遠(80mm相当?)で打ち寄せる波を前景にしてテトラポットと富士山の対比をしたもの。


望遠(200MM)での撮影

望遠(200mm相当?)でテトラポットと富士山の対比をメインにしたもの。

C 望遠レンズによる圧縮効果


遠近感の調整と同じ原理から、遠くのものの遠近感が圧縮されます。もうちょっと良い作例があればいいのですが…デジタル化した写真は限られているため、作例が少ないので御勘弁ください。

岩屋観音


岩屋山の観音様と遠くの景色が圧縮されて見えます。

 

 

 

D背景とボケのコントロール


よく、「ポートレートには中望遠」と言われるのは、綺麗に背景(前景も)をぼかすことができるためです。
被写界深度が適度に浅いため、主被写体が浮き立って見え、画面もすっきりします。
広角レンズでは背景が広く写ることと、被写界深度も深いので後ろがゴチャゴチャし易くなってしまいます。
逆に、広角で意識的に背景を入れて、周囲の雰囲気を出すことも可能です。
私はポートレートを殆ど撮らないので、良い作例がないですが…。
マクロだとこんな感じです。

望遠で撮ったアザミ 広角で撮ったショウジョウバカマ

望遠(150mm相当/F4)で背景をぼかして撮ったアザミと、広角(28mm相当/F4)で周囲の環境まで写したショウジョウバカマ(あまり絞ると背景がゴチャゴチャ)


 

焦点距離と被写体との距離を変えた場合の背景の写り具合の変化をご覧下さい。

150mm相当→375mm相当→600mm相当で撮影し、背景を極力入れないようにしたもの(上の列)と、わざと背景を入れたもの(下の列)を撮ってみました。
(どれが表現上好ましいかはケースバイケースですので、状況とお好みに応じて使い分けてくださいね。)

 

上下・左右で比べてみてね
150mm          375mm          600mm

VW_3121.JPG - 54,147BYTES VW_3123.JPG - 53,370BYTES VW_3130.JPG - 54,712BYTES

VW_3120.JPG - 57,143BYTES VW_3126.JPG - 55,376BYTES VW_3133.JPG - 55,233BYTES

150mm          375mm          600mm